安全対策情報(2024年7~9月)

令和6年11月22日
1 社会・治安情勢
(1) 振り込め詐欺に関する注意喚起
ア 米国各地にて、日本の税関職員や警察官を名乗る者によるクレジットカード番号等の個人情報や金銭をだまし取ろうとする詐欺が多数発生しています。

イ 報告された事例では、在留邦人の方の携帯電話に、日本の税関職員等を名乗る者から日本語で架電があり、「あなたが発送した荷物から違法薬物が発見された」、「あなたのクレジットカードが犯罪に利用された」等と不安を煽り、「今日中に出頭しないと日本への強制送還あるいは旅券が失効されることになる」等と告げるもので、すぐに出頭は困難だと答えると、警察官を名乗る者に電話が転送され、更なる事情聴取が行われるとのことです。
また、詐欺グループは架電する相手の氏名等個人情報の一部を既に把握している事例も報告されています。

ウ 当館にて相談を受けた事例では、この段階で電話を切ったため、実質的な被害は発生していませんが、他の都市ではクレジットカードの番号を聞き出そうしたり、大使館員や総領事館員を名乗る者が電話口に現れたりする事例も確認されています。

エ 日本の税関職員や警察官、大使館員・総領事館員等が、電話で強制送還や旅券失効の可能性をほのめかしたり、クレジットカード番号やソーシャル・セキュリティ番号等を要求したりすることはありません。
 もし、このような電話を受けた際は、詐欺の可能性が極めて高いと疑い、直ちに電話を切って、家族や知人に相談する、警察に通報する等の冷静な対処をお願いします。着信画面に表示される電話番号が偽装されることも常套手段の一つですので、安易に信用しないようにして下さい。

オ 詐欺の手口は、年々、複雑かつ巧妙化しており、様々な方法で被害者を信用させ、お金を騙し取ろうとします。幸い事前に詐欺だと気づいて被害を免れたケースでも、親族や知人等の冷静な第三者の助言・指摘がなければ騙し取られていた可能性が高かった事案も少なくありません。

カ 上記の詐欺事案以外にも、過去にはマッチングアプリを使用したロマンス詐欺やオンラインショッピングを装ったフィッシング詐欺などの報告が寄せられています。平時より情報収集に努め、「自分は騙されないから大丈夫」と油断することなく、細心の注意を払ってください。
 在留邦人の皆様におかれては、上記を参考にくれぐれも詐欺被害に遭わないよう十分ご注意いただきますようお願いします。類似した内容の電話があった際には落ち着いて対応し、必要に応じて警察へ相談いただくなど、慎重に対処してください。また、併せて当館にもお知らせください。


(2)自然災害
  昨年は、テネシー州中部を襲った記録的な寒波により、大雪が数日間断続的に降り続き、十数年ぶりの降雪量をもたらしました。この悪天候によって、テネシー州内では交通事故や屋根からの転落等により約30人の方々が亡くなり、その他多くの負傷者が出ました。
本格的な冬期を迎えるに当たり、テレビ、ラジオのニュース、インターネット及び各州の緊急事態庁などのウェブサイト等から常に最新の気象情報の入手し、十分な注意を払ってください。
《参考ウェブサイト》
 世界気象機関:( http://severe.worldweather.wmo.int/ )
 ウェザー・チャンネル:( http://www.weather.com/ )
 米国ナショナル・ハリケーン・センター:( http://www.nhc.noaa.gov/ ) 
 
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
 管轄主要都市の犯罪種別ごとの発生状況は以下のとおりです(括弧内は前年同期)。
(1)テネシー州ナッシュビル市(7~9月期)
(出典:Metropolitan Police Department of Nashville and Davidson Country)
 殺人     :30件(25件)
 強制性交等  :176件(137件)
 強盗     :298件(310件)
 窃盗     :6,278件(6,217件)
 自動車盗   :1,296件(1,616件)
 
(2)ケンタッキー州レキシントン市(7~9月期)
(出典:Lexington-Fayette Urban County Government)
 殺人     :12件(7件)
 強制性交等  :45件(33件)
 強盗     :81件(83件)
 窃盗     :1,670件(1,908件)
 自動車盗   :238件(363件)
 
3 邦人被害事案
 当館管内にて、観光中の旅行者の鞄(旅券など在中)の置引き被害が複数件発生しています。
犯罪被害に遭わないように、貴重品はいつも手から離さず、やむを得ず手から離れても体に触れるように置くなど、警戒心を保持するよう心がけてください。

4 テロ・爆弾事件発生状況
 管轄内ではテロ事案等の発生はありませんでした。
 しかしながら、近年、世界各地で過激思想に基づくテロ事件が発生し、平穏な生活を脅かしています。テロ事件の被害に遭わないよう、テロの標的になりやすい場所(空港、駅及び集会・イベント会場等、人が多く集まる場所など)を訪れる際は、周囲の状況に気を配り、不審な状況を察知した場合は、速やかにその場を離れるなどして安全確保に努めてください。