
2013年10月16日
米国の治安は諸外国と比べれば安定しており、皆さまが通常の生活を営むうえで生命の危険を感じるような特別な脅威は少ないですが、犯罪統計上、日本と比較すればはるかに犯罪発生率は高いと言えます。また、広い国土を持つ米国においては、都市によってその治安状況、犯罪傾向が大きく異なります。
従って、様々な犯罪被害から自らの身を守り、安全を確保するためには、それぞれの生活圏内でどのような犯罪が発生しているかを理解しておくことが重要となります。
下記資料は、先般FBIが新たに公表した犯罪統計から、アーカンソー州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、ミシシッピ州、テネシー州の州ごと及び主要都市ごとの犯罪データを抜粋したものです。
アーカンソー州では、凶悪犯罪の認知件数が過去3年間減少していますが、2012年の人口10万人あたりの認知件数は全米のそれを上回っています。財産犯罪(侵入盗・非侵入盗・自動車盗)に関しても全米の人口10万人あたりの認知件数を上回っており、特に侵入盗(住居や商業施設への不法侵入を伴う窃盗)の件数が比較的多いのが目立ちます。
ケンタッキー州では、凶悪犯罪の認知件数が4年連続して減少していますが、2012年の殺人件数は前年と比べ44件増加していることには注意が必要です。
ルイジアナ州でも、凶悪犯罪の認知件数が4年連続して減少傾向にありますが、人口10万人あたりの殺人認知件数は全米の2倍以上となっています。財産犯罪の認知件数も4年連続して減少傾向にありますが、2012年の人口10万人あたりの認知件数は全米のそれを上回っています。
ミシシッピ州では、凶悪犯罪については人口10万人あたりの認知件数が全米と比べて少なく、強姦や強盗事件が年々減少傾向にあります。他方で財産犯罪については人口10万人あたりの認知件数が全米のそれとほぼ同数であり、特に侵入盗に関しては全米を上回っています。
テネシー州では、凶悪犯罪の人口10万人あたりの認知件数が全米を大きく上回っています。殺人件数は2009年の461件と比べると2012年は73件減少していますが、2年連続増加傾向にあります。財産犯罪に関しても、4年連続減少傾向にはありますが、人口10万人あたりの認知件数は全米を上回っています。
邦人の皆様方におかれましては、地元の治安に関する報道や下記資料等を参考にして頂き、今後も引き続き安全確保に心掛けた行動をとって頂くようよろしくお願いします。
〈資料〉