
2009年3月25日
3月20日付テネシー州ナッシュビルのテレビ局WSMV(チャンネル4)が、テネシー州内においてミシシッピー州産のカキにより食中毒が発生している旨報じているところ、その概要、及びこれにつき当館にてテネシー保健省ホームぺージで確認した結果は以下の通りです。
1.WSMVインターネット版記事
(1)テネシー州保健当局によれば、先ごろテネシー州内のレストランでミシシッピー州産のカキを食べた客がノロウイルスによる食中毒にかかった事例が報告された。
(2)米国食品医薬品局(FDA)とテネシー州保健省による調査結果によれば、今回、食中毒が発生したレストランで出されたカキと本年2月24日にミシシッピー州の2C地区(ミシシッピ州パスクリスチャン市付近のメキシコ湾ミシシッピ入り江内)で捕獲されたカキに関連性がある由。
(3)これまでの調査結果では、ミシシッピー州の他の湾内で捕れたカキは異常がないことが確認されている。
(4)ノロウイルスによる食中毒にかかると嘔吐、腹痛や倦怠感等の症状を呈するため、ミシシッピー州海洋資源省はノロウイルスの生息期間を考慮して2月25日から3月17日までの間に同州の2C地区で捕獲されたカキを調理せずに消費者に販売しないよう警告している。
(5)同州海洋資源省は、ノロウイルスに感染した疑いのあるカキが冷凍品も含めて他の地区のレストランや生鮮食料品店等で現在も出回っている可能性があるとして消費者に対して注意を呼びかけている。
2.テネシー保健省ホームページの内容は次の通りです。
(1)1回目にテネシー州等においてノロウイルスによる食中毒が大量発生したのは本年1月のことであり、食中毒原因の調査結果、ミシシッピー州の2C地区の入り江内で捕獲された生カキがノロウイルスの原因となったことが明らかになった。
(2)2回目にテネシー州でノロウイルスによる食中毒が大量発生したのは3月5日と8日のことであり、ハミルトン郡(注:テネシー州南部に位置するチャタヌーガ市地域)にあるレストランにおいて11人が食中毒にかかり、原因の調査結果、同じ地域で捕獲された生カキを食べた客が食中毒にかかったことが判明した。
(3)カキを食べる際には、米国食品医薬品局(FDA)の定めている安全に関するガイドラインに従うよう勧奨する。FDAは、食中毒にかかるリスクを最低限にするためには海産物を調理する際によく熱を通すことが最も重要であると述べている。
(4)生鮮食料品店やシーフードレストランで海産物やその料理を注文する際は、カキを完全に調理してもらうよう要望する。カキを選ぶ際は、殻が硬く閉じているカキを選ぶようにし、殻が開いたカキは一切食べずに捨てる。カキを調理するにあたっては、あらかじめ沸騰したお湯の中に生のカキを入れ、カキの殻が完全に開くまでゆでる。殻が開いた後も3分から5分程度煮立たせる。
(5)カキをゆでる場合は、なるべく小さめの鍋を使用するようにする。大きめの鍋を使用したり、一度に沢山のカキを煮ようとすると、カキに熱が十分にいきわたらず、ゆで方が不完全になる恐れがある。調理しても殻が開かないカキは捨てる。